輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

せかいかいきじつわ「じょぶん」

世界怪奇実話

牧 逸馬

線上閱讀牧 逸馬《世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 251,305 字 · 498 頁

青空文庫

「こいつだ!」叫んだ。呻いた。「此の野郎です。ああ、この野郎です!」

ホテリングはがっくり崩れたが、直ぐ、眼を血走らせて、四肢を取られている刑事達の手を振り解こうと※(「足へん+宛」、第3水準1-92-36)いた。が、椅子に抑さえ付けられると、反抗の気持ちが、急に煙りのように消えたものとみえる。

「私が遣ったんです」囁いた。「私がやったんです――」

何度も繰り返した。そのたびに癇高い声になって、最後は、殆んど絶叫だった。激情に促されて、自白が、色の無い口唇を流れ出て来た――纒まりのない、躓くような片言である。鬼が哭いているようで、それは、聞く人の顔から血の気を奪うに充分だった。

「自動車で来る途中、あの児の歩いているのを見かけたんです。とぼとぼ歩いて往くのが可哀そうで、乗せて行ってやろうと思い付きました。私は子供が大好きです。自分にも、五人あります。それで、あの児を自動車へ乗せたんですが、其の時は自宅へ送り届けてやろうという考え丈けでした。が、その内に無邪気な子供を見ていると、悪魔が、そうです、悪魔が私に降りたのです。それはもう私自身ではなくて、悪魔の意思でした。