輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 200,320 字 · 398 頁
(秀吉から聞けば、そちは秀吉の臣たるのみでなく師とも仰がれておるそうだが、信長もおろそかには思わぬぞ)
とは、かつて、姉川の役に、半兵衛の殊勲が聞えたとき、直接、信長から彼にもたらしたことばだった。
――で、岐阜以来、登城も目通りも、直臣の格に扱われていた。いま安土の城へのぼって来た半兵衛重治は、側に、官兵衛孝高の嫡子於松をひきよせ、病後――いや病中とて、疲労は面にあらわれていたが、いつにない盛装をして、一歩一歩、鷹揚に御座之間のある楼上へ通って行った。
前夜、届けがあったので、信長は待っていた。
半兵衛を見るとすぐ、
「めずらしや」
と、いい、機嫌うるわしく、
「よく見えた。もそっと、間近う寄れ。ゆるす、褥をとれ。たれか半兵衛に敷物を与えい」
などと破格な宥わり方で、なお遠く平伏したまま恐懼している半兵衛の背へ、
「病は、もう快いのか。播磨の長陣では、心身ともに疲れたことであろう。信長から診せに遣わした医者のことばには、当分、戦場は無理、少なくもなお、一、二年は静養を要すると申していたが……」
かくばかり臣下に対してやさしい言葉をかけた例は、ここ二、三年来、珍しいことであった。