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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 187,757 字 · 375 頁
元旦の午、山城を出、陸路海路を経て、同夜入国、翌二日も受賀と、家中一統への恩賞の要務などを見つつ、ぶっ通しに起きつづけて、初めて眠るべく眠ったのである。
その精力の絶倫さには、彼の家族も側近も、驚き呆れていたらしい。小瀬道喜の甫庵太閤記にも、その状を写して、
――百合若大臣軍にしつかれ、熟睡せられしにも超えたり。傍人、笑止に思ひ侍りていふ。およそ、人の気根もつづく程こそ有るべけれ。去ぬる年のうちは、つひに夜の隙さへ穏かならざりし。昨今の熟睡の体、思ひやられて痛みにけり。
三日之午後、やうやうよろぼひ出で給ひ、いささか休息し侍りししるしにや、
鬼共とも組み打つべうぞ覚えける。さらばと(中略)――御前絶えまもなく拝謁にぎはひけり。四日五日は近国の衆、或は城主、或は諸寺、諸社の僧官神人集まりつどひ、その様おびただし。
朝には、大名小名に対し、親愛を尽し、夕べには寵臣近習に向つて、政道の損益を評し、天下泰平の工夫、更に懈怠もなかりけり。
といっている。
これに見るも、彼の暮から正月への日々がよく窺われよう。そして、諸人への恩禄賞施なども万端、五日中に仕舞って、その夕には早くも、