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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 213,575 字 · 424 頁
平家の陣もしかり、鎌倉の頼朝の陣にも、同例があったのではなかろうか。
義仲が今、攻め上りつつある道すじは、やがて後日、義経、弁慶などの主従が、都からみちのくへ落ちてゆく道となるのである。
倶利伽羅の第二次戦は、その安宅ノ関附近が戦場になるが、現今とは、河沼の数や地勢が、はなはだしくちがっている。たとえば、当時の安宅ノ関は、いまでは二里も沖の海中になっているという考察さえある程である。
この九月中旬、源平合戦七百七十年の倶利伽羅法要が、同地の手向神社不動寺で催されたよしを、石川県倶伽羅村の浅井孝雄氏から報らせてくれた。金沢市や富山市あたりから日帰りのハイクコースにもいいので、当日は近郷中の雑踏をみせ、青年団の余興や寿永の昔をそのままな時代扮装行列などもあって、平和な山こだまに賑わい沸いたそうである。
前号の倶利伽羅谷の凄惨な大量戦歿の場面と、この通信とを見くらべれば、いかに、罪は山河になく、人の人為にあるかが分かるであろう。地上はつねにありのままな地上にすぎない。これを地獄とするも浄土とするも人間の業である。
義仲の目覚めの山か月かなし
そこの句碑の句は、芭蕉の句だ。