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ずいひつ しんへいけ

随筆 新平家

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 213,575 字 · 424 頁

青空文庫

新平家雑感

清盛という人間

▼ぼく自身はと問われれば、年頭、こんな句がたった一つ頭に泛んだのみである。(三二・一・六)

梅が香や四十初惑と思ひしに

新平家雑感

清盛という人間

源氏物語といえば、ただちに筆者の紫式部が連想され、平家物語といえば、作中人物の清盛がすぐ連想にのぼってくる。二つの古典の性格の相違は、二た色の連想のとおりな違い方にあるとおもう。

今日のような文学分類から、古典源氏を純文学というならば、平家は原典からして、よほど大衆文学的である。庶民感にも親しみうる「人間群物語」といってよい。

清盛は、源氏物語的な平安朝の鎖国主義を開放した国際主義であった、といったら、へんに思う人もあるかもしれないが、事実なのである。古典平家には、彼自身が入れた宋大陸の文化や考え方が、もう多分に影響していた。

宇宙の不変、人間宿業の極まりなさ、その中の歓楽と悲哀などを描いて、主人公もなく、ただ「時の流れ」を主題としているなど、この作品のスケールの雄大さと、構成の仕方は、よほど大陸文学じみている。日本人のあたまから出た古典として、平家ほど、大陸的風貌をもった作品は、ほかにない。

古典平家も、私の「新・平家」