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よせ

圓太郎馬車 正岡容寄席小説集

正岡 容

線上閱讀正岡 容《圓太郎馬車 正岡容寄席小説集(よせ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 147,226 字 · 295 頁

青空文庫

なんでえ西洋曲馬の道化みてえに、あんな身なりをして落を取りやがら。

ジッと見ているとムカムカしてきた。

大の男が噺のあとで、スックと立ち上がって踊ることも、腹立たしくてならないもののひとつだった。

その頃の東京の寄席、女の子以外は決して立ち上がって踊らなかった。それを落語家の恥としていた。すべての落語家は座り踊りとて、巧みに膝と腰とで呼吸を取り、しゃがんだようなかっこうをして巧緻に踊った。そこになんとも風流が感じられた。芝居噺の立ち廻りといえど、決して立ち上がって見得を切ることはなおさら邪道として許されなかった。

それほどの約束のなかに育ってきた今松だったから、猫も杓子も立ち上がって踊るのを見るたんび、武士道亡びたり、そんな情ない感じをもつことがしかたがなかった。

けッ。あんな背の高え男が立ち上がって踊ってやがる。まるでまるで大掃除の手伝いにきたみてえじゃねえか。

忌々しそうに口のなかで罵った。

一流の、名人のと言われている大真打が最終に上がって、芝居噺でも音曲噺でもないのに、落語のなかへフンダンに鳴物や合方を使って聞かせた。

「夜が更けましてな」