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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新・水滸伝(しん・すいこでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 頁

青空文庫

勝負あった! の銅鑼が鳴る。

すると、兵馬都監の李成が進み出て、将台へ訴えた。

「周謹は無念そうです。彼の得意は、弓にあるので、弓を持たせて、もう一度の勝負をご覧願わしゅう存じまする」

「楊志。よろしいか」

「心得ました」

ふたたび、指揮台で青旗が打ち振られ、金鼓一声、馬は馬を追ッて、演武場の南の方へ、パッと馳け出た。

逃げていくのは、楊志だった。

周謹は、三矢を放って、三矢とも、見事、楊志の片手の楯で払われてしまった。

こんどは、楊志が追う番に廻った。――楊志は、弓を引きしぼって周謹の背に迫ったが、わざと急所を射はずして、その肩を射た。しかし、たとえ肩でも何かはたまろう。あっと、相手は馬上からころげ落ちた。

「さすが楊志の武技は中央の武技の一流だった。――周謹はしょせん敵でない。しばらく周謹の現職を楊志にゆずらせ、今日以後は、楊志をもって副牌(部の将校)に取り立て得さす。――管軍書記、さっそく辞令を彼に授けろ」

梁中書が、かく命じると、突如、軍列の一端から躍り出ていう偉丈夫があった。

「今のおことばは、この索超には、大不服です。周謹が拙者の弟子だからとて申すのではありませんが、楊志の武技は中央一流との御意は、聞きようでは、北京総軍には、人もなきかの如く聞ゆる。