輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新・水滸伝(しん・すいこでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 頁

青空文庫

「えっ、じゃあ宋先生は、独りでここから故郷へ帰ってしまったというのか。ちぇっ、なぜ引きとめてくれなかったか」

一同は、ひどく落胆したり恨んだものの、すでに別れ去った人である。今さらどうしようもなく、石勇も隊に加えて、そのまま行旅を続けて行った。

かくて。――すでにその日は、山東梁山泊の近くかと思われる水郷地帯へはいっていた。

すると、蕭々たる平沙や葭の彼方にあたって、一吹の犀笛が聞えたと思うと、たちまち、早鉦や太鼓がけたたましく鳴りひびいた。

見れば、野山いちめんに、翩翻たる黄旗、青旗、紅旗がのぞまれ、遠い岸の蔭から、二そうの快舟が、それぞれ四、五十人の剣戟を載せて、颯々とこなたへ向って近づいてくる。

「やあいっ、待てーえっ」

舳から呼ばわったのは、梁山泊の一将、豹子頭の林冲、もうひとりは赤髪鬼の劉唐だった。

こなたでは、花栄やら秦明たち。

「おうっ梁山泊の一手の衆か、おまちがえ下さるな、官軍の旗は、道中の眼をあざむくための物。われらは官軍ではござらん」

「では、どこの何者だ」

「宋公明どのの添え状を持参しておりますれば、それをご一見ねがいたい」

「なに、宋先生の手紙をお持ちだと?」