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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新・水滸伝(しん・すいこでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 頁

青空文庫

宋江、愁眉をひらき。病尉遅の 一味、祝氏の内臓に入りこむ事

「そのうちの一人、病尉遅の孫立と申すものが、もし陣へお連れくださるなら、一策を献じたいといっておりますが」

と、つけ加えた。

「なに、病尉遅? ……。ではその弟は、小尉遅孫新じゃないのか。よろしい会ってやろう」

かねて彼らの名は聞いている。

やがて山林龍の鄒淵、独角龍の鄒潤、解珍、解宝らすべて呉用の前に姿をならべた。――わけて鉄叫子の楽和、※大虫のおばさん、孫立の妻など、みな呉用の眼には善良に見えた。

「病尉遅は、あなたか」

「は。てまえ孫立です」

「なにかよい策があるとか聞いたが」

「もし陣中へおつれ下さればです」

「もちろん、同気を求めて来た諸君。大いに歓迎する。が、その計略とは」

「てまえがまだ武芸修行中のころ。欒廷玉とは、師を一つに同門であったことがあります」

「ほ。……相弟子だな」

「ですから彼の気性、彼の手のうちはほぼ分っております。かたがた、ここずいぶん会っていませんが、このたび、登州守備隊から州の駐屯へ移動を命じられた途中、なつかしさに、顔を見に立ち寄ったといって行けば、這奴、必ず自分をよろこんで迎えるでしょう」

「内へ入って、外のわれわれへ、機脈の便を与えるという計か」