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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(七)平次女難(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 152,696 字 · 310 頁

青空文庫

源吉はすっかり恐れ入っております。事実伊達者、通、粋といわれる人達の内部生活が、思いの外に貧しいのを、平次はマザマザと見せつけられたような気がして、これ以上追及する気もなくなってしまいました。

「お角は子供の命に見返したそうだが、外に私の知ってるだけでは粉屋のお光、水茶屋のお楽――」

「そんなところですよ、親分、後生だから、勘弁して下さい」

「他にうんと怨まれる筋はないだろうな、御主人」

「あるわけはないじゃありませんか」

大汗になって弁解する源吉を、平次は浅ましくも憐れに見て、それっきり引揚げてしまったのです。

が、事件はこれでお仕舞になったわけではありません。その歳の暮には、源吉がせっせと通い出した、両国のお楽の水茶屋が、原因も判らず焼けてしまったのでした。

「親分、よっぽど変ですぜ。丸屋の嫁を殺して、幸三郎を川へ投込み、お楽の茶屋へ火をつけた下手人は、鼻の先で笑ってるじゃありませんか。何だって遊ばしておくんで」

ガラッ八の八五郎までがこんな事を言いますが、平次は容易に腰を切ろうともしません。

「八、曲者があんまり素直すぎるんだ。証拠がありすぎて、縛れないよ。