輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 213,575 字 · 424 頁
何か、当時の真実が、このことばの響きから聞き取れる気がするのである。
現代の歴史というものも、新聞、写真、あらゆるジャーナリズム機関の記録に事は欠かないが、案外、真を後に伝えるということはやはりむずかしいのではあるまいか。同時に人間世界の累積のおもしろさもあるともいえようか。五世紀、十世紀後には、現代もまた、昭和平家物語を演じているようなものではないか。そしてぼくらのような空想と真実のかねあいの中間に愉しむ者が出て、それを歴史小説などと称して書いたりすることでもあろうか。(二九・三・七)
*
丹羽氏の「蛇と鳩」の受賞の会で、尾崎一雄氏から尾崎士郎氏が旅館の不注意でガス中毒に禍いされたよしを聞き、心配していたところ、きょう熱海にて書信を受ける。
氏の便りによると、昨年、関ヶ原地方を史蹟歩きしたとき、たまたま、伊吹山麓で常磐御前の墓を見出したので、ぜひ君に知らせておきたい、場所はいにしえの不破ノ関附近、芭蕉の句碑に隣りし、由緒ありげに見た、とある。ガス中毒禍の病後まだ癒えきれぬらしく、文字もくずれて見えるのは、わざわざの好意であった。
世に、静御前の墓、乃至、死所と称する地はじつに多い。