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せかいかいきじつわ「じょぶん」

世界怪奇実話

牧 逸馬

線上閱讀牧 逸馬《世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 251,305 字 · 498 頁

青空文庫

ホフアはすこし呆れて、固く辞退したが聞き入れられなかった。無理押し付けに鳥打帽を渡して置いて、「彼」は、持っていた紙包みからソフト帽を出してかぶった。それは、テイバアの床屋を出たのち、シュヴリエという附近の帽子屋で購入したものだった。こんなことまで、警察にはすっかり判っていたのだ。

終点は、ヘデングリイという郊外である。「彼」は其処から、Hugh Elder なる男に頼んで、ポルタアジュ・ラ・プレエリの村までエルダアの自動車に乗せて貰った。名を訊かれて、今度は Walter Woods と答えている。途みち、話しはまた宗教のことになった。

「そのウッドと名乗る男は、十仙か二十仙で売っている粗末な硝子玉の宝石を、大事そうにネクタイに差していました。そういう安っぽい装飾が大好きと見えて、カフスにも、同じ大きなのを附けていました。元気のいい青年で、しじゅう独りで饒舌り続けました。が、話すことに、ちっとも聯絡がないのです。何らの関係もなく、急に話題が変ります。相手になりながら、私は面喰いました。何しろ、いま神様がどうの斯うのと言っていたかと思うと、つぎの瞬間には、もう紐育のコネイ・アイランドが出て来たり、加州へ飛んだりするんですから――しかし、珍らしい話好きな男でした。