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いぎょ
中谷宇吉郎集 第七巻
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎集 第七巻(いぎょ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 54,841 字 · 111 頁
Mは大学で電気学をおさめ、今では電力界の中立物ぐらいにはなっている。かなり羽振りもよいが、中学時代からひどい秀才であったのだから当然である。たしか五年の二学期だったかと思うが、私が平均点を九十六点とって、今度こそMを抜いたと思ったら、先方は平均点を、九十八点とっていた。どうも驚いた男であった。
試験で点数をとる経験は、中学時代で充分に満喫したので、高等学校へはいってからは成績を悪くする方に努力した。百人中九十番ぐらいのところにいて、前年度から落第してきた連中と前の方にすわって仲よくしていた。あの時代は教室内で成績順に並ばせたものであった。この経験も私には得がたい貴いものであったが、それができたのは、中学時代に良い成績をとった経験があったからである。経験はいろいろなことをやってみて、決して損のないものである。点取虫なども、一度はやってみてよいことである。ただし長くはやるべきものではない。
同じクラスに、今ひとり友人がいた。現在、劇の方をやっている北村喜八君である。喜八君も秀才の仲間であったが、非常な早熟で、三年ごろから文芸に凝り出し、学校の成績などは、全然問題にしなくなった。