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えいがをつくるはなし
中谷宇吉郎集 第三巻
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎集 第三巻(えいがをつくるはなし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 46,667 字 · 95 頁
それによると、雷雲内の主な電気分離の起きる場所は案外高層で、従って気温も低く、大抵は夏でも、零下十度ないし二十度くらいのところであることが知られた。そうだとすると、以前からの水滴分裂によって電気が出来るという問題は一応片がついた恰好になるので、これは結局雪か氷の粒子かの問題になる。それで、低温室内で、雪か氷かで何とかして沢山の電気分離を起すことが出来れば、妙なところで雷の研究が出来ることになるのである。
この問題で最初に調べて見るべきことは、摩擦電気である。一般に粉体の摩擦電気の研究は可成り面倒で、今まで色々な粉についての研究は沢山あるが、まだどうも標準的な方法がないように思われる。
Y君がこの仕事を引受けることになって、低温室の天井の冷却管に附着している霜の結晶だの、氷を鋸でひいて作った粉だのを用いて、それを色々に吹きとばせたり落して見たりして、その粉をファラデイ函に受けて電気量を測って見ている。
初めのうちは、事柄が余り複雑で、電気分離は盛んにあるのであるが、その現象の解析となると、何のことか五里霧中の状態であった。それでも根気よくやっているうちに、氷粒の温度差と大きさのちがいとが、電気分離の符号を決める要素であることが分って来た。