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しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
線上閱讀徳冨 蘆花《小説 不如帰(しょうせつ ほととぎす)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 129,742 字 · 256 頁
おほほほほ。お化粧がよくできましたこと! ほほほほッ。ほれぼれいたしますよ」
「いやだよ、お世辞なんぞいッてさ」言いながらまた鏡をのぞいてにこりと笑う。
竹は口打ちおおいし袂をとりて、片唾を飲みつつ、
「お嬢様、お待ち兼ねでございますよ」
「いいよ、今行くよ」
ようやく思い切りし体にて鏡の前を離れつつ、ちょこちょこ走りに幾間か通りて、父の居間に入り行きたり。
「おお、お豊か。待っていた。ここへ来な来な。さ母さんに代わって酌でもしなさい。おっと乱暴な銚子の置き方をするぜ。茶の湯生け花のけいこまでした令嬢にゃ似合わンぞ。そうだそうだそう山形に置くものだ」
はや陶然と色づきし山木は、妻の留むるをさらに幾杯か重ねつつ「なあお隅、お豊がこう化粧した所は随分別嬪だな。色は白し――姿はよし。内じゃそうもないが、外に出りゃちょいとお世辞もよし。惜しい事には母さんに肖て少し反歯だが――」
「あんた!」
「目じりをもう三分上げると女っぷりが上がるがな――」
「あんた!」
「こら、お豊何をふくれるのだ? ふくれると嬢っぷりが下がるぞ。何もそう不景気な顔をせんでもいい、なあお豊。卿がうれしがる話があるのだ。