輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新・水滸伝(しん・すいこでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 頁

青空文庫

「軍師。じつに辟易しましたな。いったい、何であったのでしょう? 今日の異変は」

と、宋江の驚き顔に、呉用は沈痛な声で答えた。

「察するに、高廉は妖法を使う術者でしょう。よほど道教の方術――すなわち幻術を――修得した妖人に相違ない」

その夜、宋江は、陣幕に灯を掲げて、独り例の天授の「天書三巻」をひらいてみた。内に“破邪ノ兵法”一巻がある。それには“破術破陣ノ法”があり、また“回風返火ス法”も見えた。

「よし」

彼は自信を持ち、あくる日、さらに鼓を鳴らして、城門へ迫った。

けれど、この日も、次の日も、梁山泊軍はさんざんに破られた。なぜならば、高廉の妖法は、ただ宇宙の天色や気象に異変を呼び起すだけでなく、忽として、炎を大地に生ぜしめ、また大洪水を捲きおこし、そうかと思うと、豺狼、豼貅、虎豹などの猛獣群を、一鞭の下に呼び出して、これを敵のうちへ追い放つなど、千変万化、じつに極まりのないもので、宋江が身の護符としている「天書」の活用も、これには、ほとんど用をなさないからであった。

こう出たら? ああ突いたら?

とかくして、戦い十日、兵は半数に減ってしまった。宋江も呉用も、いまは面目なくて、このまま梁山泊へも帰れなかった。