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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新・水滸伝(しん・すいこでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 頁
「なるほど。――魏ヲ囲ンデ趙ヲ救ウ――の策か。さすが達見。よろしい、今日以後、君を推して征賊の将軍とする。この一生一期の大機会を君もよく活かしたまえ」
その日に、上奏、また枢密院の任命式なども行われ、ほどなく、一万五千の大軍が、都門を立った。
思文が先鋒、宣賛が殿軍、段常が輜重隊。そして総司令関勝は、中軍という編制。――これが満都の歓呼と注目をあびて城を立つ日の巷に歌があった。
漢代の功臣
三国の良将の末裔
いま赤兎馬に似たるに跨がり
繍旗、金甲、燦として征く
行く手の雲や厚く
搏浪の水涯は嶮し
自愛せよ、大刀の関勝
関菩薩(関羽ノコト)の名に恥じぬ
義あり勇ある今日の好漢
人を殺すの兵略は、人を生かすの策に及ばぬこと
北京の天地は、そろそろ冬の荒涼を思わせ、遠山はすでに白い雪だった。
城外の野に、軍幕をつらねて、朝夕、ひょうひょうの寒風にはためかれている一舎の内に、宋江は今日しも、深い思案に沈んでいた。
「ああ、どうもすこし戦略を過ったようだ。一気に城中へ攻め込めば、大牢にいる盧員外と石秀の命があぶない。……と手加減しているまに、いつか冬となってきた。いや冬のみならず、各府県の援軍が来て、城壁の守りもいよいよ固い。