輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新・水滸伝(しん・すいこでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 頁

青空文庫

――二人はこの戴宗と途中で出会った。そこで安先生ひとりだけは、戴宗の飛行の術に抱えられ、先に、山東の空へと翔けた。

水滸の泊では、人々、わんわんという出迎えである。それッとばかり、すぐ宋江のいる一閣の病室へ彼を通す。色街では海鼠のような安先生も、ひとたび重病人の生命に直面するや、さすが別人のように、どこか名医の風がある。

「なるほど、あぶないところだったな。しかし、手おくれではない」

診断がすむと安先生、委せておいてくれといわぬばかりな態である。その自信ぶりを見て一同ホッと安堵の胸をなでおろした。

吸出し膏ともいうべき物か。まっ黒な練薬の貼布。爪の先みたいな医刀による手術、灸治の法、強壮剤らしい煎薬などで、宋江の容体は、みるみる快くなり、二十日もたつと、元の体になりかけていた。

この間に、張順も、王定六とじいさんを連れて帰山し、泊中は、一時に雪も氷も解けてきた観がある。

事実、冬もすでに終りに近い。かつは体も本復してみると、宋江はまた、北京の空に思いを馳せ、

「――ああ、獄中の盧俊儀、石秀は如何にせしぞ。二人の身こそ案じられる」

と、ついに呉用に胸を語って、自身、再度の出陣を言いはじめた。