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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新・水滸伝(しん・すいこでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 頁
「どうでしょう、こんな配置では。あとの水陸は別表にしてありますが」
呉用の案に、晁蓋、宋江ともに異議はない。そしてその場で発表された。もちろん、それ以外な細かな職目もかなりあった。
かくて泊内は、いちばん強力な態勢となり、水寨では水軍の調練、陸地では騎馬、弓、刀槍のはげみはいうもおろか、陣鼓鉄笛の谺しない朝夕とては一日もないくらい。
ところが、ここにただ一人、
「はてな? あれきり消息もないが」
と、不安視され出した仲間があった。
百日の期限をきって暇を乞い、薊州の地へ母をたずね、また老師へ会いに行くといって去った公孫勝の一清である。
「よもや仲間を裏切ったのでもあるまいが、いまだに帰らないのはいささか不安だ。だれか探りにやってはどうか」
こんな議が持ちあがったその翌日。――遊軍の一星、神行太保の戴宗は、みんなから選ばれて、
「戴君。君ならおそらく十日もあれば、たちまち、薊州中を見てこられよう。一つ調べてくれないか」
と、その探索使にさしむけられた。
「こころえた。行って来ます!」
戴宗はただちに走った。こんな時こそ、“神行法ノ咒”がものをいって、梁山泊中、飛走の術ではこの人の右に出る者はない。