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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 187,757 字 · 375 頁

青空文庫

などと年来の功を按じ、或いは日頃の人物に勘考して、留守中の諸士にたいする恩賞の要務を執っているのだった。

すべてで八百六十余人という家士への論功行賞は、秀吉は、この日の隙間隙間に見て、

「播磨をよべ」

と、たそがれ近い頃、ひとまず祐筆に認めさせたものを一括して、小出播磨守に下げ渡し、かつその奉行を命じて、

「悉皆、四日のうちに仕舞うようにいたせ。五日朝、沙汰を下し、一時に皆のよろこぶのを見るであろう」

と、いった。

さすがの秀吉もつかれたか、やれやれと云いたそうに、腰をのばすと、すでに左右に燭があった。

奥の寧子から使いがあって――

(お忙しく遊ばすのも、お身に限りのあること。程々になされて、せめて今宵ぐらいは、早く奥へお入りあって、ゆるやかにお寛ぎなされますようにと、これは、御母堂さまからのくれぐれのお言伝てでございまする)

と、いわせ。――そして、

(いつ頃、渡らせられますか、御母堂さまもわたくしも、お食事をいただかずに、お越し待ち上げておりますから)

とのことだった。

秀吉は、奥の使いの者へ、

「程なくまいる」

と返事して返し、祐筆輩と播磨守へ、

「遺漏はないな」