輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《樅ノ木は残った(もみノきはのこった)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 145,078 字 · 285 頁
このたびの国目付は内藤新五郎、牧野数馬で、訴状を受取って読んだ。これは幕府老中から米谷さまに、出府の通達があったことと関連しており、すなわち、老中が伊達家の内紛に手をつける機会の一をなしたのである。
「同じ九年の三月、兵部宗勝さま御生母、保性院さまが一ノ関において亡くなられた」
そう読んでから、甲斐はその項目を墨で消した。次の二つの記事も消し、そうして読み続けた。
「同じ年十二月、亀千代ぎみ元服、九日辰の刻登城。兵部さま右京さまの両後見、ならびに東市正(兵部の世子)さま、遠州(宇和島藩主、伊達宗利)さまお供。黒書院にて将軍家(家綱)に謁を賜う。列座は、井伊掃部守、酒井雅楽頭、阿部豊後守、稲葉美濃守、久世大和守、土屋但馬守の諸侯であった」
亀千代ぎみは十一歳、そのとき将軍家から綱の字を賜わって綱基となのり、従四位下、左近衛権少将に任じられ、陸奥守を兼ねることを許された。そしてこのとき、隠居の綱宗さまは、改めて若狭守と呼ばれることになったのだと甲斐は思った。
「献上の品は包永の太刀、馬代黄金五十枚、棉二百把、そして拝領したのは新藤五国光であった」
十二月十五日に、柴田外記、片倉小十郎、津田玄蕃らが登城、それぞれ太刀、銀馬代、時服を献上し、白書院にて将軍に謁した。