輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

線上閱讀山本 周五郎《樅ノ木は残った(もみノきはのこった)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 145,078 字 · 285 頁

青空文庫

で身分を恢復するということはございますまい」

「しかし」外記は赤くなった、「あの処罰が過酷であったということは、家中ぜんたいの知っていることではないか」

「法は法です」と甲斐は静かに云った、「ひとたび御家法がおこなわれ、七十郎とその一族は死罪になった、いまその処罰が過酷であったと云ったところで、七十郎一族をよみ返らせることはできません、罪の当不当はお裁きのときに論ずべきであって、こと済んだのちの評は御家法を難ずることになると思います」

「たとえこと済んだあとにもせよ、正しからざる事実があれば再吟味すべきではないか」外記は怒りを押えきれぬように云った、「あの処罰は吟味が充分でなかった、小野の館の家老、奥山出雲と鷺坂靱負の告訴を鵜呑みにし、かれらの叛意がいかなる仔細によるものか、という事情は不問のまま処罰がおこなわれたのだ」

「失礼ですがお待ち下さい」甲斐はなだめるような調子で遮った、「私は江戸番で、そのことの詳しいゆくたては知りません、米谷(外記)どのはお国詰であられたし、席次の諍いには御自分で当っておられた、そうではございませんか」

外記は沈黙し、さらに顔を赤くした。