輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

びしょうじょいちばんのり

美少女一番乗り

山本 周五郎

線上閱讀山本 周五郎《美少女一番乗り(びしょうじょいちばんのり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 73,583 字 · 149 頁

青空文庫

「…………」

「店土蔵の方かしら」

お通はおかしくて堪らず、我慢に我慢をしていたけれど、清吉のいかにも困った顔つきを見ると、とうとうぷっと笑い出してしまった。

「あ、みつけた」

「ほほほほほ、駄目よ駄目よ」

お通は隠れ場所から出て、甘えるように清吉の手を握って振りながら、

「今のはあたしが笑ったからみつかったのだわ、清吉ったらわざと困った風をするんですもの、おかしくって駄目よ」

「そんな事ってありませんよ」

清吉は恥ずかしそうに握られた手を放して、

「独り言を言っちゃいけないって定りはありませんからね、笑ったのはお通さまが悪いんです、今度は清吉が隠れますからお通さまはここで六十数えるんですよ」

「ずるいわ、今のは清吉が悪いのよ」

「じゃ今度はお通さまもなさればいいでしょう、さあ隠れますよ」

そう言い捨てると、清吉は走るように階下へ降りて行った。

もう大抵の所は隠れ尽くしている、清吉は土蔵に出るとしばらくあちらこちらと選んでいたが、中の間、――店と奥とのあいだにある部屋で、鎧道具や刀剣などが並べてある、そこへ来たときふと櫃の上に飾ってある大鎧に眼をつけた。

「そうだ、あの中がいい」