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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 213,575 字 · 424 頁
いまの東京都などは、まだほとんど、海浜か、沼沢地か、原始林か、無軌道な河川といったような未開土の相をもっていたので、昔の筆者の社会観には入らなかったものだろうが、藤原氏の衰退にしても、平家、源氏の興亡にしても、ほんとは、この未開土が震源地である。
ふつう、平家の爛熟、凋落を機として、伊豆の頼朝が起ってからの源平時代となるのが、古典の定型となっているが、それを「新・平家」では、まったく、視野を変えてゆきたい。
奥州の藤原秀衡にしても、理由なく、牛若の成人まで留めておいたという点には、不審がある。考えてみたい問題だし、読史のおもしろさだが、そんな深入りすると、ついにこの「新・平家」も、北は青森県から南は福岡県、宮崎県の端にまでわたってしまおう。
金売り吉次の手を離れた牛若の九郎冠者は、しばらく東国をさまようであろうが、自分のいまいる西多摩地方を始め、東京近県の地は、名にしおう武蔵七党の発祥地であり、どこを歩いても、平氏、源氏の徒が、歩いていた所でない地はない。(二六・一二・二)
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義経を書くと、彼とは宿命的な異母兄の頼朝が、自然、課題になってくる。