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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 213,575 字 · 424 頁
たとえば、逆落しは、坂落しでいいのである。それを“逆落し”と誇張したから、ふつうの“坂”では物足らなくなってしまう。
第一、あんな狭隘な谷ふところへ、平家が本拠をおくはずがない。
平家方の前年からの行動や提言でも明白なように、彼らは、この地を守るべく屋島から行動して出たのではなかった。あわよくば、都へ進撃し、洛中の奪回をさえ意図していたのである。
敗けたからこそ、いかにも、退嬰的であったかのようだが、意志は源氏以上にも、積極的であったのだ。とにかく、世称、一ノ谷合戦で通って来たため、一ノ谷が義経にも平家方にも、主戦地と思われて来たが、ほんとは、一ノ谷、須磨海岸から、駒ヶ林、生田川、そして山手の刈藻川流域一帯を、当日の戦場と見なすべきである。
だから、以後の誤解を避けるためには、その日の合戦を、次の三区域に分けて考えるのが、いちばんいいかとおもわれる。
(東方)生田川を中心とする源平両陣の衝突。
(北方)鵯越えと会下山との間の長田方面の衝突。
(西)明石方面からの磯づたいに一ノ谷の西木戸を突いた源氏と平家勢との戦い。
「その日、義経がいちばん気を揉んだのは、時間だったと思いますね。