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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 213,575 字 · 424 頁
(二七・一二・七)
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今ならば、革命分子の蹶起とか、地方の騒擾事件とか、いわれるであろう。
伊豆の頼朝が、二十年の配所生活を破って、東国の野に、源氏の旗を挙げる。史上有名なことだから、たれも知っている。詳しくは説かない。
ただここから読む人の手引にいうならば、この回「石橋山」は、治承四年八月十七日から七日目のことである。頼朝と北条父子の合同でも、初めは百騎たらずの兵力であったが、奥湯河原の土肥に数日兵馬を休めている間に三百余騎にふえ、更に、三浦半島の味方と会するため、吉浜、真鶴、早川口と、あの道すじを小田原方面へ出動してきた。
その途中で、約十倍もの平家軍にさえぎられる。いわゆる石橋山合戦へ移行してゆく。歴史のひとこまが作られる。この回はその発端といってよい。
大きく観るならば、ちょうどこの辺が、源平時代の夜明け前である。藤原末期の平安朝色は、平家という異った形のものに受けつがれ、その平家も約二十年の繁栄をとげて、ようやく、次代の人々から、交代期を迫られている。
その代表者が源ノ頼朝なのである。
“時の流れ”というものの上に出て、もひとつ、大きく観てみよう。