Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
おばけのしょうたい
おばけの正体
井上 円了
Read おばけの正体 (おばけのしょうたい) by 井上 円了 (いのうええんりょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 74,925 characters · 145 screens
第六七項 劇場跡の幽霊
第六八項 天井の怪痕
墓場に灯を点じたる後に、カワラケの油が残っていた。しかるに、これは白犬がここに至り、その油をすすっていたのであったそうだ。
第六七項 劇場跡の幽霊
今より十四、五年前、横浜伊勢崎町の劇場が焼失したことがある。その跡へ横浜館と名づくる勧工場ができた。さて火災の節、その場所にて両三人焼死したりしゆえ、とかくに世間の風評には、横浜館内に幽霊が出ずるとのことなれば、館内に従事する老爺、ある夜当直にて夜番をなし、なんとなく薄気味わるく思い、恐れ恐れ夜回りをするところ、上図のごとく亡霊の姿、突然として目前に現れた。老爺ビックリ仰天し、そのまま倒れて気絶したという話がある。
これは、己の影がガラスに映りたるを幽霊と見誤ったのである。世間普通の幽霊は、大抵この類であろうと思う。
横浜館内に出ずる幽霊の図
第六八項 天井の怪痕
先年茨城県より、天井の怪物につき報道しきたりしことがあった。すなわち、水戸上市小学校教室の天井が白壁にて塗ってあるに、手六本、足六本の怪物の姿が黒々と現れているより、児童らがいずれも恐怖して、あるいは泣き出すもあり、あるいは飛び出すもありて、混雑を起こし、一時は世間の大評判となりたる由なるが、よく取り調べてみれば、手足の跡形のように見ゆるも、その実、新築の際、左官が壁を塗るときに、偶然汚点を天井にとどめ