Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

らんとうばのてんにょ

卵塔場の天女

泉 鏡花

Read 卵塔場の天女 (らんとうばのてんにょ) by 泉 鏡花 (いずみきょうか) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 47,251 characters · 94 screens

Aozora Bunko

そこで小学校の生徒たちの二列を造って、弁当を持扱いながら坂を下りに帰るのを視たが、今日は、思掛けない雨だったものと見える。その他、遊びの人たちも、慌しくはないが散り散りの中へ交って……御休所と油障子に大きく書いたのを、背中へ背負って、緋めれんすの蹴出しで島田髷の娘が、すたすたと、向うの吹上げの池を廻る処を、お悦が小走りに衝と追って、四阿屋がかりの茶屋の軒下に立つと、しばらくして蛇の目を一本。「もうけ損って不機嫌な処だから、少し手間が取れました。」この外交家だから、二本目は、公園の坂の出口を行越した町で、煙草を買って借りたなどはものの数でもない。三本目に至って、私たちを驚かした。それは十町ばかりも邸町を歩行いて出た大川端の、寂しいしもた家だったが、「私、私は、私は(何とか)町の、竹谷の姪の娘が嫁に来たうちの、縁者の甥に当るものの母親です。」談ずるのが、戸外に待っている私たちに強く響いて、ひそかに冷汗になっていた処――「むふん。」と笑いながら出て来て、ばりばりと油の乾いた蛇目傘を開いた。トンと轆轤を切って、外套両名、相合傘でいた私に寄越して「ちょっと骨が折れました、遠い引掛りなんですがね……聾で中風症のお婆さんが一人留守をしているんだもの、驚きましたわ。