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まつのみさおびじんのいきうめ
松の操美人の生埋
三遊亭 円朝
Read 松の操美人の生埋 (まつのみさおびじんのいきうめ) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 88,963 characters · 176 screens
三十一
山三郎は遥か末席に控えて頭を下げまして、
山「今日はお目通りを仰せ付けられまして有難い事でございます」
宮「はい、さア此方へ這入るが宜い、あゝ遠慮なしに此方へ許すから這入れ、何時もまア無事で、母も変りはないか、なにか妹も大分成人して美しくなったという噂は聞くが妹はいまだ見んが、好く今日は来たな、丁度用もなし徒然で居るから幸いで、酒は少しは飲むか、一盞取らせよう、これ由次、奥へ行ってあの菓子が有ったから、あれを多分に母と妹に土産になる様にして遣れ、それから酒の支度をしろ、さア最っと近く、莨も許す、さア/\」
山「へい/\有難うござります、今日は山三郎折入ってお目通りを願いたいことがござりまして罷り出でまして、お聞済があれば千万有難く存じます」
三十一
宮「何か頼みたい事が、そうか、何うも其方は予々人の噂に聞くに、山三郎という男はあれは妙な男で、幼年の頃から剣術を遣って大分武芸を学んで、殊に力が十八人力あるなどという事が己の耳にもちら/\入るが、何うだえ本当かえ、ふゝーそれで学問が出来るか不思議だな、併し予て心得ても居ろうが、力に任せて荒い事を為ない