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まつのみさおびじんのいきうめ
松の操美人の生埋
三遊亭 円朝
Read 松の操美人の生埋 (まつのみさおびじんのいきうめ) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 88,963 characters · 176 screens
十二
程置き並べて、亭主は頻りに土竈を焚付けて居る、女房は襷掛で、粉だらけの手をして頻りに饅頭をこねて居る。
兼「一寸もし少々物をお聞き申します」
男「お掛けなさえまし、此方へおかけなさえ」
兼「あの竹ヶ崎へ参りますには」
男「竹ヶ崎は此方イずいと往って突当って左へきれて、構わず南西へきれて這入ると宮がある、其の宮の前に新浄寺と云う寺がある、其処を突切って往くと信行寺と云うお寺様アある、それを横切って往くと地蔵寺の前へ出る、其処を右へ往くと諏訪様の鎮守様がある、そこを突当って登ると竹ヶ崎へ出ます」
兼「有難うございます、そうして其処に此の頃新規に立派な別荘の様な物が出来ましてすか」
男「其処の別当は諏訪様の御支配だ」
兼「いえ、なんです、新規にお屋敷見たいな家が出来ましたろうか」
男「お屋敷か、あゝ此の間兼吉が往ったっけのう、お直、それ竹ヶ崎の南山でなア」
女房「此方へおかけなさい、おや小兼さんかえ」
十二
兼「まアどうも不思議じゃアないか、お直さんかえ」
女房「お掛けよう、まア懐かしかったよまア、何時もお変りなく、まア久振で丁度六年振で、何時でも同じ様だねえ、兼ちゃん此の通りで本当にお辞儀した