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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Read 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 160,770 characters · 322 screens
そういう潜航艇ですから、水雷を発射することはできませんが、かたちは海軍の潜航艇をそのまま小さくしたようなものです。敵をおどかすのにはじゅうぶんです。
その潜航艇は神戸から大阪湾にまわしてあったので、それをカモメ丸にひかせて、ここまでもってきたのです。」
それから、しばらく相談したあとで、明智は、つぎのような案をだしました。
「あの潜航艇には、うでのある操縦士がふたりのっています。やりかたをよくおしえたうえ、あれを大洋丸のそばへ沈めるのです。そして、敵の魚形潜航艇を、遠くの方へ、おびきだします。三十分ぐらいはかならず、大洋丸から遠ざけておきます。われわれの潜航艇には無電装置がありますから、刻々その報告をうけることができます。そして、その三十分のあいだに、この船から潜水夫がもぐり、大洋丸の中をさがして、金塊のありかを、さがすのです。三十分ずつにくぎって、なんどでも、それをくりかえすことができます。」
そこで、ともかく、その方法でやってみることになり、操縦士をよんで、くわしくさしずをしたうえ潜航艇を沈めることになりました。いよいよ、明智の潜航艇と敵の魚形潜航艇とのたたかいがはじまるのです。