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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Read 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 160,770 characters · 322 screens
」
「はい、だいじょうぶです。きっとうまくやります。」
小林君は、げんきよくこたえました。
それから、明智探偵は、こうしの外に出て、そのちかくの岩あなの中にかくしておいた漁師の着物ときかえ、賢吉少年をつれて、岩のトンネルをグルグルまわりながら、陸地にひらいている、れいの小さな穴の方へいそぐのでした。
それからしばらくすると、賊の洞窟の中に、なんだか、えたいのしれない、きみょうなことが、おこりました。
賊の手下のひとりが、懐中電灯を持って、岩のトンネルの中を歩いていますと、向こうの方に、黒い人かげのようなものが、チラッと動くのが見えました。なんだか、ひどくせいのひくい、子どもみたいなやつです。賊の手下は、おやっとおもって立ちどまりました。
「あんな小さなやつは、なかまにはいないはずだ。ひょっとしたら、賢吉のやつが、こうしをやぶってにげだしたのじゃないかしら。」
もしそうだとすれば、たいへんです。その男はキッとなって、いきなり、その黒い人かげをおっかけました。
「おい、そこにいるのは、だれだ。まてっ、またないか。」
懐中電灯をふりてらして走りましたが、小さな人かげは、まるでリスのようにすばやくて、迷路の洞窟の中を、グルグル逃げまわるので、とうとう見うしなってしまいました。