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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Read 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 160,770 characters · 322 screens
ねえ、きみ、どうかして、ここをぬけだすくふうはないだろうか。」
広田は、賢二少年の身のうえが、心配でしかたがないのです。
「ぬけみちなんかないけれども、ここを出るくふうはあるんですよ。」
小林少年は、ニコニコ笑っているような口ぶりです。
「えッ、それはほんとうかい。どうして? どうしてぬけだすの?」
すると、そのとき、小林君のからだからパッと強い光が、かがやきました。懐中電灯です。
「アッ、きみ、懐中電灯もってたの?」
「探偵七つ道具のうちには、むろん、懐中電灯がはいっています。ごらんなさい。これがぼくの七つ道具です。ほらね、ぼくはどんなときでも、胴巻きのように、この袋を腹にまいているのですよ。」
小林君はビロードの大きな袋から、いろいろな品ものをとりだして、コンクリートの床にならべ、それを懐中電灯で、てらしてみせるのでした。
そこには、七つどころか、十いくつの、ひどく小さな、こびと島の道具とでもいうようなものが、ズラリとならんでいました。
てのひらにはいるような小型写真機、指紋をしらべる道具、黒い絹糸をよりあわせて作った、まるめれば、ひとにぎりになる縄ばしご、ノコギリやヤスリなどのついた万能ナイフ、虫メガネ、錠まえやぶりの名人が持っているような万能かぎたば、それから、なんだかわからない銀色の三十センチほどの長