Japanese reading practice

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てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

Read 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.

N3 · intermediate · modern kanji and kana · 160,770 characters · 322 screens

Aozora Bunko

すると、バタンと音がして落とし穴のふたが、下にさがり、そこに、四角な口がひらきました。

小林君は、七つ道具の中の、絹糸の縄ばしごを、てばやく、ほぐして、かぎになった金具のついている、一方のはしを、てんじょうの四角な穴に、なげ上げ、うまくそこへ、ひっかけました。金具は、なにかにひっかかったら、けっして、はずれないように、できているのです。

縄ばしごといっても、はしごのかたちをしているわけではありません。じょうぶな黒い絹糸を、何十本もないあわせて、四十センチぐらいのかんかくで、大きなむすび玉が、いくつもついているわけなのです。

「ぼくらを、ここに落としたわるものは、もうでかけたにきまっています。上には、だれもいません。ぼくが、さきにのぼりますから、広田さんも、すぐあとから、きてください。」

小林君は、なれたもので、まるでサルのように、ほそい縄ばしごを、スルスルとのぼっていきました。広田は、小林君のように、うまくはのぼれませんが、それでも、やっと上の部屋に、たどりつきました。

「あいつは、どこへでかけたんだろう?」

「きまってますよ。明智先生になりすまして、高橋さんのうちへのりこんだのです。