Japanische Klassiker mit Furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
さすがに宮家もギョッとされて、歩みをとどめ見守られた。
盲人は人気を感じたと見え、垂れていた首をゆるやかに上げ、宮家の方へ差しのばし、
「どなたかおいででござりまするか?」
と云った。
「…………」
相手の何者かを計りかね、宮家は沈黙をつづけておられた。
「どなたかおいででござりましたら、この憐れな盲人を、お情けをもって大塔宮様の、ご前までお案内くださりませ」
(はてな?)
と宮家は意外に思われた。
(わしに逢いたいという、何者であろう?)
「宮様に直々お眼通り仕り、許すとのお言葉いただきたさに、流浪いたすものにござりまする」
(?)
「……返辞がない。……誰もいぬそうな……」
盲人はソロソロと歩き出した。
と、死骸につまずいた。
「大逆者め」
と呟いた。
「竹の杖で咽喉をえぐられ、息絶えたは天罰ぞ」
ソロソロと歩き出した。
槻の木の茂りから外れた時、月光が盲人に降りかかり、痩せた身長の高いその躰を、宮家の御眼に強く印した。
憐れにも見え怪しくも見えた。
(訊ねて見ようか? 何者であろう?)
宮家は二三歩あゆまれた。
と、その足音を聞きつけたらしく、盲人は振り返り首を傾げ、