Japanische Klassiker mit Furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
親子ではあるがこれを機会に、敵味方になろうもしれぬ! では迂濶には! 迂濶には云えぬ! 今になって早瀬は感付いた。
(知りたいはお父様のお心持ち!)
「お父様!」
とさぐるように、
「宮方ご謀反あそばすやもしれずと、この頃世上に行われまする取り沙汰、お父上には、お父上には? ……」
「うむ」
と太郎左衛門は頷いたが、
「鎌倉の悪虐日ごとに増し、両六波羅の非義非道、事ごとに加わるとの非難高く、天の憎しみ神の怒り、北条一族の滅びること、三年は過ぎじと取り沙汰されおること、この父も承知ではあるが……」
ここで云いやめて娘の顔を見た。
――宮方ご謀反、良人頼春もと、こう一気に云って来ながら、にわかに語を変え様子を変え、世上の取り沙汰などと云い出したことが、不思議に思われたからであった。
(娘といっても心許されぬ。家を去って良人にかしずけば、親より良人に従くが至当! ……これは様子を見ねばなるまい)
こう思ったからである。
が、早瀬は父親の心が、そうあろうとは感づかなかったらしい。
「お父様!」
とはずんだ声で、
「取り沙汰真実となりまして、宮方武家方お手切れとなり、もしも合戦となりましたなら?」