Japanische Klassiker mit Furigana
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それでもわたしはいく
それでも私は行く
織田 作之助
Lesen Sie それでも私は行く (それでもわたしはいく) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.708 Zeichen · 181 Bildschirme
享年五十六。五条署では直ちに容疑者を留置して取調中だが、犯人は目下の所不明」
小田は読み終ると、
「やっぱし殺された。おれの予感が適中した」
と昂奮しながら、部屋の中を歩きまわっていたが、ふと、鶴雄のことを想い出して、桔梗家へ電話した。
ところが、桔梗家の女中は、
「坊ン坊ン、お留守どす」
「どこか行先きは判りませんか」
「あのウ……」
もじもじしていたが、
「――警察へ呼ばれて、行かはりました」
「えっ……? 警察へ……?」
小田は青くなった。
鶴雄が警察へ呼び出されたときいて、小田の頭にまず泛んだのは、小郷のことであった。
小郷が京極の映画館で殺されたことと、鶴雄が警察へ呼び出されたこと――両者の間には、何か密接な関係があるに違いない。
「いや、もしかしたら……」
と、小田は青くなったのだ。
「――小郷を殺したのは、鶴雄ではないだろうか」
小田は電話を切って、部屋へ戻ると、鶴雄が「罪と罰」の話をしていたことを想い出した。
「ラスコリニコフを模倣したのかな」
一方は大学生、一方は三高生……なるほどと唸っていると、女中が、
「お電話どす」
と、知らせに来た。
「どこから……? 新聞社なら原稿はまだだと断ってくれ」