Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
Lesen Sie みなかみ紀行 (みなかみきこう) von 若山 牧水 (わかやまぼくすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.087 Zeichen · 203 Bildschirme
其処を幾度となく礼を云い云い先きに立ってちょこちょこ歩いて行く老人の後に従いながら私は彼れの健康さに舌を巻かざるを得なかった。
二つ目の峠――という程でもなかったが――を登り切ると、泡浪立った広い入江の奥に位置する田子の宿が直ぐ眼下に見えた。屋並の揃った、美しい宿場である。鰹節の産地で、田子節というのは此処から出るのだと老人は説明した。宿屋は高屋と云った。ところが、生憎と部屋がいま全部閉がっていて合宿で我慢して頂くわけには行くまいかという事である。私を案内して一緒に其処まで行って呉れた老人はそれを聞くと却って喜んだ様に、それでは矢張りこれから私の行く家へ御一緒に参りましょう、極く懇意な仲で、ことに私はいつも其家の離室に滞在する事にきめてあるので少しの遠慮もいらないから、とたって勧める。兎に角昼飯だけ――もうその時二時を過ぎていた――此家で済ませましょう、貴方も如何です、と当惑しながら私がいうと、ではそうなさい、その間に私は向うに行って主人にもよく話をして来ます、後程伺いますからと云い置いて老人はそそくさと出て行った。
日の当る窓際で私は焦れていた酒にありつき乍ら考えた、斯うした浦曲で茶の師匠と相食客をするのも面白くなくはないが、多少でも窮屈の思いをするのは嫌だ、それに茶の一手でも弁えているとまだ便利だが