Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
プロムナードの、プラタヌスには緑が萌えて、この人出さえなかったら、万更の景色でもあるまいに、何しろ騒々しくてやりきれない。そのうちに御寺の鐘が一時に鳴り出した、馬鹿馬鹿しいと思いながら停車場の方へ動いてゆくと、そのうち、もまれもまれて一緒に動いていた人波が、ぱったりと停って一歩も前へ出ることが出来ない。遠くで喇叭が響いて、耳の端でわーっと騒ぎ出した、爪立ってそっちを見ると、行列が狭い往来を一杯にねって来る。街の奴等は丈が低いから、少しのび上ると帽子ごしによく見える、何でも時代行列なんで、ディオゲネスが桶に入って来るかと、思うと、女学生の撥っかえりが、クレオパトラに化けて大勢の黒ン坊を従えて来る、独逸面のまずいクレオパトラは人を馬鹿にしているが、その奴隷になる学生は尚のこと気が知れない。モーアの建築が馬に曳かれて来る、すぐあとから中世紀の騎士が、楯をかざして乗って出る、衣裳や馬はさぞ疲びれたろうと感心はしたが、行列はちっとも面白くはなかった。ものの三十分も待たされて、どうも非道い目に会った。
扨て、四時半の急行に乗り遅れては事だと、大急ぎで町をつっきって、停車場へかけつけると、すっかり道をとりちがえて、シールの川っぷちに出てしまった、今日は散々な目に会わされた。