Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
シュピーツ
食事の間も、スイ、スーイと、沈んだ鳥の鳴く音が、山国の冬らしく耳についた、私は山の雪を仰ぎ、今はシンプロンを越えたろう、眼を閉じて静かに友の旅路を想った、その日記に “Aufget※(ダイエレシス付きU小文字)rmter Berg gab mir keine Trost mehr!” と記したのは事実である。
その手帳の間に、カンパヌラの花を挿んで、日のビルレの空に傾くころ、静かに山を下った、フィルシュトの頂はもう雪に覆われて、直下に指されるカンデルシュテークは、村の煙がほそぼそと、まだ住む人のあるのを教えている、樅の森をはずれる頃、つるべ落しの日はとっぷりと暮れて、ブリュームリスアルプにあかあかと、アルペングリューンが仰がれた。
シュピーツ
ミラノへ近藤君が去ってから、一週間を、私はシュピーツに送った。泊っている家は、城を斜めに見た斜面に、秋草の黄色に白に染め上げられた牧場が、庭につづいて展げられて、ゼープロムナードのポプラの上にトゥーンの湖が空色に、その東の極には、グロース・シュレックホルン、右にはアウセルベルクの上にユンクフラウの頂が見えて、グリンデルワルトのウェッテルホルンもその左に、岩山の頂が望まれる。