Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
天気もよし、少し街でもうろつこうと云うんで、大通りをぶらついて、一先ず引き上げると間もなく昼飯だ。室にばかり引っ込んでても始まらないから、食堂を出るとテレースの椅子に腰かけて、キルシュワッサーを飲みながらカフェーにする。昨日の陰気な雨に引きかえて、今日はまた、胸の中まで透きとおるような上天気だ、往来にはしっとりと塵も静まって、プラタヌスの広葉をゆするそよ風も気持ちがいい。
ホョーエウェークを、二人とも啣え煙管で、のそりのそり、歩きまわる。近藤君は、身の丈一間に垂んとする大男、これでも日本人は小さいって云う気かって顔をして、大股に、寛歩をはこぶ有様が、そばについてるだけでも気が強い。フィッシャー氏はまだ帰らない、クアザールから、ホョーヘン・マッテの草原を散歩して、帰り途に大通の煙草屋に這入り込む。近藤君がしきりにシガーを撰んでる間に、何気なく入口を見ると、玻璃扉にグルンダーと記してある、おやっと思って、貴君は、日本から山登りに来た、加賀って男を知ってますかって、念の為に聞いて見ると、おお、ミスター・カガ、ユンクフラウに登る前にヘッスラーを世話したことがあります、国から二、三度葉書を貰いましたってよく覚えている。