Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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スウィスにっき

スウィス日記

辻村 伊助

Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme

Aozora Bunko

私は夢中で近藤君を呼んだ、同時にはじき飛ばされたように、雪の中を岩のはずれまで逃げかえった。ふりかえるとクレヴァースはどれか、もう見わけもつかないくらい暗くなって、確かに居た五人の女は、すっと消えてしまったらしい。

私はまた気息を切らして助けを呼んだ、そして周りを見まわした、岩を囲むシュレック・フィルンは、一様の灰色で、気味の悪い物の形はもう見えない。

二声三声、死に身の声をふりしぼって、近藤君を呼びながら、何かに追いかけられているように、息せき切って逃げだした。岩をはずれると、踏みかえした雪路で、でこぼこに掘りかえした靴のあとを、泳ぐような足どりで、振りかえっては何か追いかけて来るかと、暗闇の奥を見つめながら、やっと堤のように築き上げた、雪を乗っこすと小屋の裏手に、雪崩のように逃げ込んだ。そこにも、ものの形が見えた。

「誰だ! 誰だ! あ、フォイツか、誰か来たか」

小屋の入口に固まった黒い影は、先登のフォイツであった、彼は近づくと両手に顋をささえて、身動きもしないでナイン! とたった一言答えたまま、まるで呼吸が無いように黙ってしまった。

駄目だ、小屋には私達の荷が番をしていただけで、とうとう誰も来ていない、こりゃ四人のうち、きっと誰か死ぬなと直覚すると、仰むいて、今辷って来た雪路に近藤君を呼んで見た、返事