Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
宿では主婦さんからポルティエから、御客まで総出で騒いでいたが、此の辺ではこんな時に泳ぐものはないと見える。久しく泳がなかったので、翌る日は節々が痛んで弱ってしまった。
二日にわたるあらしが、拭うように消えると、景色はもう忘れたようにおだやかに、波の名残の浮草のしおらしく、ラウベの下に露をあびて、ポプラの梢は一葉も残さず葉をふるったのも、秋の寂しさは偲ばれた、アンペロプシスは紅葉して、入日はことに美しい。ここに着いた日の暮れに、鐘塔の上に仰いだ夕月は、雨の後まもなく、待ちに待った明月となった。
「●トゥーン湖畔の夕」のキャプション付きの写真
●トゥーン湖畔の夕
ブリュームリスアルプの上に満月を望んだのは、この月半ばであった、その日の午後は、シュピーツの親戚のものに訪ねられて、みんなでベヤテンブーフトの森の中を歩き廻ったときである、うす曇り日の、ものさびしい秋の空は、日暮れに近くあかあかとさえ渡って、宿に帰ると間もない晩餐の折は、テレースの軒に、葉をふるった七葉樹の梢を、残んの日はうら悲しくも染めていた。
食事が終るとモエットの酔に乗じて、待たして置いたモーターボウトで、シュピーツまで送ってゆく、湖は暗く、東の山の輪廓は、薄黄の空に月の出をそれと認めたが、岸にせまるアウセルベルクの峰に遮られて、光はまだ水の面に