Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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スウィスにっき

スウィス日記

辻村 伊助

Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme

Aozora Bunko

ウェンゲン Wengen よりミュルレン M※(ダイエレシス付きU小文字)rren

日はとっぷりと暮れてしまう。二重窓に冬の夜をさえぎって、瀬の音の響くサロンのストーヴの、真紅な火を見つめながら、夜は静かに更けて行く。

旅とは云え実に急がしい、夜になっても通信やら日記やら、案内記の下調べだけでも、随分楽ではないが、扨てそれも大して苦にもならない、寝床に入ってからはじめて本を読み初めるが、今夜は枕下の灯がないので、早く灯を消して床に入る、中には湯タンポが入れてあった。

ウェンゲン Wengen よりミュルレン M※(ダイエレシス付きU小文字)rren

夜明けは中々寒かった。教会の鐘が鳴りだしたので、窓をあけて見ると、渓はまだ寝が足りないように薄ぐらいけれど、あおのくと、空は蒼く晴れている。室につづいたサロンの窓からは、渓の上流が遠く眺められる。シュワルツ・メョンヒとミュルレンの懸崖でたち切られたつき当りにはグロースホルンから北にながれ落ちる、シュマートリ・グレッチャー Schmadri-Gletscher が水色に光っていた。

食事がすむと、小さなスゥートケイスを停車場へあずけさせて、雪の深い崖路を、ウェンゲンの方へ登って行った。