Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
である。
私は茫然として、ガイドは氷に覆われた、とある岩角にどっしと御輿を据えて、ひとしくこの山頂を仰いだ。空は濃く深く澄み渡って、一点の雲もない。そして山と云う山、谷と云う谷、眼のとどく限りのすべては氷と雪に埋れて、ただ塵埃のように点ぜられたのは、急なアレトの風淀に、取りのこされた形にただずんだ、二人のガイドばかりであった。
私達は雪車とシーと輪カンジキを、此のヨッホの岩角に残して、シュタイクアイゼンをつけて立ち上った。今日は少し風立って、アレトの雪の吹きまくるのがしぶきのように望まれる。折り折り左側の絶崖にアヴァランシュが起って、粉雪が霧のように吹っ飛んで来る、ガイド達は立ちどまってじっと見下ろしている。とても登れないと宣告されるかとびくびくしていたが、二人とも石像のように、なお黙々としていた。崖の下からしきりにアヴァランシュが聞える。メョンヒ・ヨッホからアレトにかかると、間もなく急な岩壁を登らなければならない、それがすっかり氷で覆われて、アイスピッケルは見事跳返されてしまうし、カンジキもこうなるとあまり役に立たないので、どうも非常に恐ろしかった。