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Japanische Klassiker mit Furigana

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まんようしゅうか

万葉秀歌

斎藤 茂吉

Lesen Sie 万葉秀歌 (まんようしゅうか) von 斎藤 茂吉 (さいとうもきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 213.820 Zeichen · 427 Bildschirme

Aozora Bunko

も、「三保の浦の」も共に「寛けき」に続く句法である。「田児浦」は今は富士郡だが、古えは廬原郡にもかかった範囲の広かったもので、東海道名所図絵に、「都て清見興津より、ひがし浮島原迄の海浜の惣号なるべし」とある。

さて、此一首は、昼見れば飽くことのない田児浦のよい景色をば、君命によって赴任する途上だから夜見た、というので、昼見る景色はまだまだ佳いのだという意が含まっているのである。そして、なぜ夜見たとことわったかというに、山田(孝雄)博士の考証がある(講義)。駿河国府(静岡)を立って、息津、蒲原と来るのだが、その蒲原まで来るあいだに田児浦がある。静岡から息津まで九里、息津から蒲原まで四里、それを一日の行程とすると、蒲原に着くまえに夜になったのであろう、というのである。

この歌は右の如く、事実によって詠んだものであるが、この歌を読むといつも不思議な或るものを感じて今日まで来たのであった。それは、「夜見つるかも」という句にあって、この「夜」というのに、特有の感じがあると思うのである。作者は、「夜の田児浦」をばただ事実によってそういっただけだが、それでもその夜の感動が後代の私等に伝わるのかも知れないのである。