Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶっきょうじんせいとくほん

仏教人生読本

岡本 かの子

Lesen Sie 仏教人生読本 (ぶっきょうじんせいとくほん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.886 Zeichen · 246 Bildschirme

Aozora Bunko

その場で次のような対話が交わされました。

「まあ、そう泣いてばかりいないで、理由を話しなさい。何かね、やっぱり御主人との仲がしっくり行かないかね」

「いいえ、主人は大層良くしてくれますので有難い幸福なことだと思っております。しかし、前の先妻の遺して行かれた娘さんが一人、どうにも私に懐かないのでございます」

「ふーむ。どういうふうに懐かないんだね」

「わたくしが全く実の母親の気持ちになり切って、世話をしてやりますのに、振り切って、わざとよそよそしくするのでございます。まるで面当てがましいような素振りさえするのでございます」

「どんなふうにだね」

「今日のお昼に、わたくしが、親身のような愛情を示そうと、試しに娘の食べかけの残したお菜に箸をつけようとしますと、娘はその皿を急に引ったくりまして、お母様、これは私の食べかけでございます。汚のうございます。お母様のは、そちらにちゃんとございますと言って、その食べかけのお菜を猫にやってしまいました。これでは、まるでわたくしに恥を掻かせるようなものではございませんか。その前にも、わたくしは、わたくしの少し派手過ぎた着物を娘に仕立て直してやりましょうとしますと、どうしても断って仕立て直させません。