Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶっきょうじんせいとくほん
仏教人生読本
岡本 かの子
Lesen Sie 仏教人生読本 (ぶっきょうじんせいとくほん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.886 Zeichen · 246 Bildschirme
だから、その無理は止めるとして、その代りに、人様の生んだ子だ。しかもその家にとっては嘗て心棒であった先妻の生んで遺していった遺児だ。そこをとっくり胸に入れて、大事な品物を預ったつもりになりなさい。元来、大事な預り物ゆえ、少しくらい嵩張ろうが、汁が浸潤み出ようが、そっくりそのまま大事に預って置く。それともう一つ、こういう気持ちが肝腎だ。なにしろその娘は、実母のない孤児なのだ。孤児といえば女の身として誰でも同情が湧く。あなたは、その娘さんを身内のものとも何とも考えず、ただ世の中に一人淋しく、母に死に別れた憐れな孤児が居るというところへ眼をつけて、労ってやりなさい。孤児とある以上、多少、捻くれや僻みがあっても致し方はない。その児の罪ではなく、不運の罪だ。せいぜいそう思って面倒を見てやる。まあ、その辺のところで辛抱しなさるんだね」
後妻の女は、まだ本当には腑に落ちぬらしく、はっきりしない顔付きで帰って行きました。
それからその女は、しばらく媒酌人の家へ来ないので、媒酌人の家ではどうしたのだろうと噂などしていましたところへ、ひょっくり、土産物なぞ持って訪ねて来ました。