Japanische Klassiker mit Furigana
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かめんのきょうふおう
仮面の恐怖王/電人M
江戸川 乱歩
Lesen Sie 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.590 Zeichen · 308 Bildschirme
あの京都の高橋少年が読んだという、ルパンのばけた「黄金仮面」の本が映画になったものです。ふたりの少年は、その本を読んでいましたけれど、映画は一度も見ていなかったので、クイーン映画館のかんばんを見ると、さっそく見物することにしたのです。
まず上野公園の博覧会にちんれつしてあった、何千という真珠の玉を集めてこしらえた、三十センチほどの小さい塔を黄金仮面がぬすみだすところから始まって、だんだん場面がすすんでいきましたが、ある場面で、黄金仮面の顔だけがスクリーンいっぱいに大うつしになりました。
ふつうの人間の何千倍もあるような、とほうもなく大きな顔です。しかもそれが金の顔で、お能の面のように、うすきみわるい形をしているのです。
その顔が口を三日月形にキューッとまげて、ニヤニヤと笑いました。口のところが三日月形の、ほそい穴になって、そのおくに歯や舌があるのでしょうが、なにも見えず、まっ黒なのです。
そこでは音楽もやんでしまって、なんの音も聞こえません。見物席はかたずをのんで、シーンと、しずまりかえっています。
そのしずけさをやぶって見物席のすみから、キャーッという、ひめいがおこりました。