Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
こう感謝して、私はふらふらとおかみさんの後に従いて行った。
おかみさんの家は、叔母の家の後ろの崖上にあった。そこからは叔母の家の中がよく見られた。そこで私はまた、叔母の家のものに見つけられるのでないかと、心配し始めた。
「失礼ですが、お昼御飯いただきましたか?」
「いいえ。朝から……」
「まあ、朝っから……」と娘は驚いたように叫んだ。
「まあ、可哀相に!」とおかみさんは再びまたこの言葉を繰り返した。「麦御飯でよければ、おあがりになりませんか。御飯はたくさんありますから……」
さっきからの感情はもう胸の中に押し込んでおくことのできないほど高まった。私は思わず声を出して泣いた。
朝鮮にいた永い永い七ヶ年の間を通じて、この時ほど私は人間の愛というものに感動したことはなかった。
私は心の中で感謝した。胃から手の出るほど御飯を頂きたかった。けれど私は祖母たちの眼を恐れた。――鮮人の家などで貰って食うような乞食はうちに置かれない、と怒り出すにきまっている祖母を恐れた。私はそれを辞退した。そして空腹をかかえたまま鮮人の家を出た。が、家に帰る気にはなれなかった。裏の草原をあてどもなくうろついた。